マリンスキー劇場でバレエ感激 [ロシア旅行]
バレエなんて男の見るもんじゃねぇ。だいたい、あのモッコリタイツは何だ! と思ってた私ですが、ロシア旅行の機会に生まれてはじめて生のバレエ鑑賞しました。
旅行は団体ツアーなんですが、自由行動の日をねらって、あらかじめインターネットでチケットを探しました。サンクトペテルブルのマリンスキー劇場がスケジュールにあう(2006/10/4)ことがわかり、日本から予約をいれます。(http://www.tickets.mariinsky.ru/index.php 英語です)
1週間くらい前だったので席の空きはごくわずかでしたが、前から5列目の席を2人分ゲットできました。日本円にすると1万5000円/1枚くらいになって決して安くはありませんが、ロシアでは外国人値段というのがありこんなもんらしいです。演目はバヤデルカ。私ははじめて聞きますが、奥さんによると、エキゾチックで群舞に見所がある演目だとのこと。
さて、当日、早めに会場についたものの窓口がよくわからない。ようやく窓口探しだして、インターネット予約専用窓口にたどりつき予約番号と予約受付のプリントアウトを見せるものの、何と、支払いがされていないとの返事。そんなことはない、クレジットカードで支払ってるはずといっても駄目。結局向こうの間違いで、2度払いはせずにすみました。
# ちなみに窓口でのやり取りは、ロシア語が話せる(昔モスクワに滞在していた)奥さんの担当です。私だけだったら、日本語とbroken Englishで悪態つきながらあきらめたでしょう。(ここだけではないですが、一般にロシアの店員さん、窓口の人は愛想が悪いですし、やる気が感じられません。昔に比べたらましのようですけど)
さて開演は7時から。日本でプリントアウトしてきたあらすじは、飛行機の中で読んでおおよそストーリーはインプットされてます。簡単にいうと、インドを舞台にした金色夜叉といったところでしょうか(いや金色夜叉のストリーよく知りませんけどね)。相思相愛の二人にじゃまが入り、当人も金に目がくらむという悲劇、ただし、ヒロインはニキヤが舞姫=バヤデルカというところがポイントです。
マリンスキーといえば指揮者ゲルギエフが有名ですが、当日のオーケストラの指揮は知らない人。序曲のあと、いきなりターザンみたいな上半身裸の男性が出てきたのには驚きましたし、どこの国だかわからないエキゾチズムも冷めた目でみたら文句をつけたくなりますが、だんだん気にならなくなってきます。ヒロイン ニキヤ役はIrma Nioradzeという人で、奥さんによるとグルジア人ぽいとのこと。この人が特にすばらしい。鍛錬されたテクニックに驚くのはもちろん、はじめての私がみても手足に表情があるかのように魅せてくれます。
1幕終わり、2幕ではヒロインを裏切った恋人と権力者の娘との結婚披露宴の場面が出てきます。披露宴の出し物として、バラエティーにとんだバレエの数々が演じられます。ストーリー的あるいは構成上は安易といえないこともないですが、群舞も含めて楽しめました。途中ででてきたおもちゃみたいなトラのヌイグルミや顔を黒塗りした(これアメリカでは絶対に許されないだろうな)子供達の踊りは、笑いをさそいました。
ヒロインの舞姫もこの披露宴に踊り子として呼ばれて、策略のため蛇にかまれて死んでしまう。これで2幕おしまい。
全体を通しての白眉は3幕、ヒロインを裏切った恋人が夢をみる(?)場面。暗くした舞台全面にレースのような幕がかかります。その奥のほう舞台に作られた山の上の方から、白い衣装のバレリーナ(精霊)が一人づつ現れ、踊りながら斜面に展開していきます。(全部で30人以上? 奥さんは数えていたというけど)。 レースごしでみえるこの場面は永遠に続く幻想のようでした。
終わったあとのカーテンコールでは、特にヒロインとその恋人役が何度も何度も引っ張りだされていました(下はその場面)。終わったのは10時すぎてたと思いますが、よかったです。夢ごごちのままタクシーにのりホテルに帰りました。
正味1週間の滞在中、モスクワではボリショイサーカス(こちらはツアーで)、モスクワ音楽院でのピアノ協奏曲コンサート(こちらは自由行動)と鑑賞しました。特にサーカスは35周年記念とやらで大変豪華な演目でしたが、これもバレエと通じるところがありましたね。今度、大阪にレニングラード国立バレエが来るそうで、白鳥の湖を見に行くことになりました。
おまけ) 席を指定するため(?)の劇場模型
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